天気:晴れ メンタル:凪 理想の世界を描きたいと同時にその理想を描くにはその世界での「理想への届かなさ」を描きたい。というか、「届かなさ」を描くしかない。理想を書くには、理想が完遂されて行き届いた世界はありえないのだから、理想を描くというのはそれがうまくいかないという形で書くしかない。理想は否定形でのみ描かれる。多分。きっと理想を描いてしまうと、胡散臭くなってしまうだろう。リアリティもないし。読んでも納得感もない。理想は挫かれる形で輪郭を書けるということだと思う。 私は今、日記は書けるけど本が読めない。この状況を打開するには自分にとっての理想がどのようにうまくいっていないのかを考えるのがいいかもしれない。『スティール・ボール・ラン』を読み直してもいいかもしれない。 『一番の近道は遠回りだった』『遠回りこそが俺の最短の道だった』というジャイロの言葉通り、私は人生を遠回りしていこうと思う。遠回りをすることでもなにかしらの道がそこにはあると、そう祈る。 ジャイロ・ツェペリ(『スティール・ボール・ラン』)